「ベビーシッターにお願いすれば、掃除や料理もやってもらえるのかな?」
共働きで子育てをしていると、一度はそう考えたことがあるのではないでしょうか。子どものお世話だけでなく、家事まで手伝ってもらえたら本当に助かりますよね。
結論からお伝えすると、ベビーシッターの本業はあくまで「子どものお世話」で、家事はできる範囲がかなり限定されています。 ただし、子どもに関係する軽い家事であれば対応してもらえるケースも多く、サービス会社やシッターさん個人によっても差があります。
この記事では、ベビーシッターにお願いできる家事・できない家事の線引きや、家事代行との違い、東京都ベビーシッター利用支援事業を使う場合の注意点まで、実体験も交えて詳しく解説します。
ベビーシッターは家事もしてくれる?
基本は「子どものお世話」が仕事
ベビーシッターは「認可外居宅訪問型保育事業」に位置づけられるサービスで、都道府県などへの届出が義務付けられています。仕事の目的は、あくまで子どもの生命と安全を守りながら保育することです。
そのため、保育中に家全体の掃除をしたり、大人の分の料理を作ったりすることは、基本的には想定されていません。子どもから目を離して家事に集中してしまうと、事故やケガのリスクにつながるためです。
家事はサービス会社によって異なる
とはいえ、「家事は一切ダメ」というわけでもありません。
- 子どもの食事の温めや片付けなど、保育に付随する軽い作業は対応してもらえることが多い
- 掃除や料理をしっかりお願いしたい場合は、**「家事オプション」や「家事代行枠」**として別料金・別契約になっているサービスが多い
- 同じ保育時間の中で家事もこなしてもらう「ながら保育」は、安全上の理由から断られるケースがほとんど
キッズラインをはじめ、多くのマッチングサービスでは、シッターさんごとに対応可能な家事の範囲が異なります。依頼前のプロフィール確認や事前面談で、しっかりすり合わせておくことが大切です。
ベビーシッターにお願いできる家事
子どもに直接関わる、軽い作業であれば対応してもらえることが多いです。具体的に見ていきましょう。
子どもの食事の準備
- 離乳食の用意(すでに作ってあるものの提供が中心)
- 食事の温め
- おにぎりや野菜カットなど簡単な調理
一から手の込んだ料理を作ってもらう場合は「調理オプション」の契約が必要になることが多いので、事前に確認しておきましょう。
子どもの食器洗い
子どもが使った食器やコップを洗ってもらえるケースは多いです。大人の食器まで一緒に洗ってもらえるかどうかは、サービスやシッターさんによって差があります。
子どもの洗濯
食べこぼしで汚れた服やスタイなど、子どもが使ったものの洗濯であれば対応してもらえることがあります。ただし、家族全員分の洗濯物をまとめてお願いするのは範囲外と考えたほうがよいでしょう。
おもちゃの片付け
遊び終わったおもちゃを片付けてもらうのも、保育の一環として対応してもらいやすい家事のひとつです。
保育園バッグの片付け
翌日の保育園バッグの準備や、持ち帰った荷物の整理をお願いできる場合もあります。上の子がいる家庭では、送迎とあわせて相談してみるとよいでしょう。
お願いできない家事
一方で、次のような家事は基本的に対象外です。「頼めるだろう」と思い込んでいると、当日トラブルになりかねないので押さえておきましょう。
家族全員分の料理
子ども以外の家族の食事作りは、保育の範囲を超えるため対応してもらえません。
家全体の掃除
リビングや寝室など、家全体を掃除機がけしたり整理整頓したりするのは家事代行の領域です。
大人の洗濯
大人の衣類の洗濯やアイロンがけも、基本的にはお願いできません。
窓掃除・風呂掃除など
窓拭きや浴室清掃といった、時間のかかる水回りの掃除も対象外です。
買い物だけの依頼
子どもの保育を伴わない「買い物だけ」の依頼も、ベビーシッターの本来のサービスとは異なります。
家事代行との違い
「じゃあ家事代行と何が違うの?」という疑問も多いはずです。両者は目的も加入している保険も異なります。
- ベビーシッター:目的は子どもの命と安全を守ること。対人賠償責任保険が中心
- 家事代行:目的は家の清掃や家事作業を完了させること。家財破損などに備えた対物賠償責任保険が中心
この違いを混同してしまうと、「家事ができていない」という不満につながりがちです。それぞれの役割を理解した上で、目的に合わせて使い分けるのがおすすめです。
| 項目 | ベビーシッター | 家事代行 |
|---|---|---|
| 子どもの保育 | ○ | × |
| 料理 | 子どもの分のみ | ○ |
| 掃除 | 子ども関連のみ | ○ |
| 洗濯 | 子どもの分のみ | ○ |
| 留守番保育 | ○ | × |
子どもが寝ている間、シッターは何をしている?
「お昼寝の間なら、掃除や料理をしてもらえるのでは」と思う方も多いのですが、実はここにも注意点があります。
乳幼児突然死症候群(SIDS)を防ぐため、多くのシッターは午睡中も5分〜15分おきに呼吸や体勢の確認を行うことが求められています。そのため、大きな音の出る掃除機がけや、キッチンにこもっての調理作業は、ガイドライン上難しいとされています。
放っておいて休憩しているわけではなく、
- 呼吸・体勢のこまめなチェック
- 保育記録(シッターレポート)の作成
- おもちゃの消毒や整理
といった見守り業務を続けているのが実態です。
東京都ベビーシッター利用支援事業でも家事はお願いできる?
東京都のベビーシッター利用支援事業などの助成制度を使う場合は、特に注意が必要です。
- 助成対象はあくまで**「子どもの保育・見守り」**に限定されている
- 家事だけを目的にした利用はできない
- 子どもの食事の温めや片付けなど、保育に付随する軽い家事であれば対応してもらえる場合がある
- ただし対応範囲の詳細は事業者ごとに異なるため、事前確認が必須
家事代行にあたる内容が含まれていると判断されると、助成の対象外になったり、後から助成金の返還を求められたりするリスクもあります。「助成券を使えば家事も安く頼める」と考えるのは避け、必ず事業者に確認してから利用しましょう。
実際に利用して感じたこと
わが家でも利用する前は、「料理や掃除までお願いできるのかな?」と思っていました。
実際には、子どもの食事の準備や片付けなどは対応してもらえましたが、家全体の掃除や大人の食事作りは対象外でした。
印象的だったのは、お昼寝の時間の過ごし方です。何人かのシッターさんに来てもらいましたが、多くの方は子どもが寝ている間にクイックルワイパーをかけてくれました。最初にドライシートで拭いて、そのあとウェットシートで仕上げてくれるという流れです。掃除機だと音で子どもが起きてしまうので、音の出ないクイックルワイパーなら対応してくれることが多い、という印象でした。
一方で、「寝ている間もお子さんの安全確認をしていますので」という理由で、掃除自体をやんわり断るシッターさんもいました。これは前述の通り、SIDS対策としてこまめな見守りが求められているためで、決して手を抜いているわけではありません。
最初から期待しすぎず、「子どものお世話が最優先で、家事は対応してもらえたらラッキー」くらいの気持ちで依頼すると、お互いに気持ちよく利用できると感じました。
よくある質問(FAQ)
Q. 子どもがお昼寝している間に、夕食作りや掃除機がけをお願いできますか? 午睡中はSIDS予防のためのこまめな見守りが必要になるため、目を離すような調理や別室での掃除は原則できません。音の出ないクイックルワイパー程度であれば対応してもらえる場合もあります。
Q. 東京都のベビーシッター利用支援事業(助成券)で家事も同時に頼めますか? 基本的には不可です。助成の対象は子どもの保育・見守りに限られており、家事代行にあたる内容が含まれると助成対象外になることがあります。
Q. ベビーシッターに「子どものご飯」を作ってもらうのは家事代行にあたりますか? 温めや簡単な盛り付け程度であれば保育の範囲内として対応してもらえることが多いですが、一から調理してもらう場合は「調理オプション」など別契約が必要になるケースがあります。
まとめ
- ベビーシッターの仕事はあくまで子どもの保育が中心
- 子どもに関係する軽い家事(食事の温め、食器洗い、片付けなど)は対応してもらえることが多い
- 家全体の掃除や大人の食事作り、洗濯といった家全体の家事は基本的にNG
- 本格的に掃除や料理をお願いしたいなら、家事代行サービスの利用がおすすめ
- 東京都ベビーシッター利用支援事業などの助成制度も、あくまで保育サービスが対象
「子どものお世話をしっかりお願いしたい」という方は、キッズラインなどのマッチングサービスでシッターさんのプロフィールや対応可能な家事の範囲を確認しながら、自分の家庭に合った人を探してみてください。事前面談で「食事の温め方」「食器は洗うか水につけるだけか」といった細かい点まですり合わせておくと、当日のミスマッチを防ぎやすくなります。



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